「サンルームをつけたい!」けど、はたして我が家には取り付けできるんだろうか?とお悩みの方は意外と多いものです。
現場での見積を依頼する前に“サンルームを取り付けできないケース”を知っておけば安心できますので、プロの視点で解説いたします。
サンルーム特集
【事例解説】サンルームの取り付けができない!?
スペースの問題
屋根を取り付けできるスペースが残っていない・・・
サンルームは屋根が付く商品ですので、屋根を固定する壁のスペースが必要です。
屋根はサッシの上につけますのでサッシの上に壁が少ない場合や無いという場合には原則的にサンルームを取り付けすることはできません。
例えば、住宅サッシの上がすぐベランダになっているケースです。屋根をつける壁の部分は少なくとも10cm以上のスペースが必要です。また、シャッターボックス付きのサッシで大きめのシャッターボックスがついている場合は20cm位の壁がないと取り付けできない場合もあります。
上記のような場合でも、ベランダ面から屋根を出したり、ベランダの床を屋根にして取り付けが出来る場合があります。(工事エリア限定)
ただし、この納まりは規格外納まりで保障外施工となりますのでお客様の許可をいただいての工事となりますのでご了承ください。
設置するスペースが狭い・・・
サンルームを快適に使用するにはある程度のスペースが必要となります。やはり間口(横幅)は1.8m以上、出幅(奥行)は90cm以上はあった方がいいでしょう。この大きさで畳1畳分となります。例外として外から出入りしない場合は出幅を少し狭くしても取り付けが出来る場合があります。
また、取り付け場所の高さがとれない場所に出幅の大きなサンルームをつけることもできません。屋根の勾配がついているので出幅が大きいと前に行くほど低くなり頭をぶつけることになってしまいます。
また、建物の境界からはみ出して取り付けすることもできませんのでご注意ください。
スペースの問題は工夫次第で、取り付けできるケースもありますので、まずはお気軽にプロにご相談ください。
加工性が高く、特殊な現場にも柔軟に対応をすることが可能なサンルームもあります!
LIXILサニージュは、用途や納まりに合わせて柔軟に設置スタイルを選ぶことができるサンルームです。また、加工性が高い商品ですので、特殊な現場への設置にも向いてます。
外壁の問題
サンルームは壁にネジで固定しますので取り付けに向いている外壁と向いていない外壁というのがあります。
平坦なサイディングやモルタル等の外壁であれば問題なく取り付けすることができるでしょう。
以下で紹介する外壁は取り付けには向いていない外壁となります。
取り付けすることはできますが、デメリットがあるので、事前にご確認ください。
タイルの場合
タイルにネジを打ちこむ際に振動でタイルが破損する場合があります。また、タイル目地から浸透した雨水が雨漏れのようにサンルーム内に現れる場合がある為のでどうしても「雨仕舞い」は悪くなります。この雨漏れが発生したら当社で雨漏れを止めることができません。
「乾式タイル」の場合はかなりの確率で雨漏れしてくると思った方がいいでしょう。また、タイルが破損した場合は当社では修理することができません。
現場調査時に当社で確実に雨漏れすると判断した場合には工事をお断りすることがありますのでご了承ください。
ALCの場合
ALCとは、「軽量気泡コンクリート」という材質になります。旭化成さんのヘーベルパワーボードが有名ですね。ALCには通常の外壁で使用しているネジが効きずらいに変えて取り付けしています。ほとんどの業者さんからは断られることが多いと思います。
またALCの場合は外壁保証があることがほとんどなのでサンルームを取り付けすると保証が受けられなくなる可能性が高いので注意してください。必ずハウスメーカーさんに「サンルームを取り付けしたいんだけど大丈夫ですか?」と確認をとってくださいね。
金属サイディングの場合
その名の通り金属でできた外壁です。ガルバリウム鋼板製のものが多いです。軽量でデザイン性が高く、耐熱性、耐久性に優れています。とてもよい外壁なのですがサンルームを取り付けする場合は少し注意が必要です。
ネジを止めるときにトルクで凹んでしまう場合がありこと、凸凹が大きい外壁の場合は雨漏れする可能性が高くなるということです。
また、外壁と外壁の合わせ目から雨水が浸透しサンルーム内に入ってくる場合もありますのでご理解いただいてから設置することをお薦めします。
外壁に保証がついている場合
比較的新しい住宅の場合は「建物〇年保証」とか「外壁〇年保証」とかがついている場合があります。
サンルームは壁にネジ止めになる為、ネジを打った時点で建物の保証がなくなる場合があります。必ず工事を依頼する前にハウスメーカーへ確認を取るようにしてください。
お客様から「保証が無くなってもいいのでどうしてもつけたい!」と頼まれれば工事をすることはできますが、保証は今後生活していく中でも大きな問題となりますので工事を依頼する前にご家族でよく話し合ってから決めてください。
外壁を傷つけずに設置できるサンルームもあります!
LIXILサニージュは、様々な外壁に取り付け可能、工事エリアで限定保障外にはなりますが、壁にネジ止めしない四方架台納まりにも対応いたします。
障害物の問題
サンルームの取り付けで問題となるものに「障害物」があります。障害物とはサンルームなど取付する際に移設や撤去が必要なものです。
当社ホームページの「お見積りシュミレーション」を使えば工事込の概算金額をおおまかに把握することができますが、障害物の撤去や移設の費用は含まれておりません。障害物がある場合にはあらかじめ予算に入れておく必要がございます。
以下でご紹介するものは障害物の中でも代表的なものとなります。
立水栓(庭の水道の蛇口)
庭に水道をひいてあるご家庭は多いと思います。もし、サンルームの設置場所と立水栓が干渉する場合は移設が必要となります。
原則的に当社では立水栓の移設対応できませんので、水道工事屋さんへの依頼が必要となります。
エアコン室外機
エアコンの室外機が干渉する場合も移設が必要となります。ただし、配管だけであればサンルーム側の加工で対応できる場合があります。
原則的にエアコン室外機の移設は当社では対応できません。
照明器具、インターホン
照明のカバーが干渉するだけなのであればサンルーム側の加工で対応ができる場合があります。本体の移動は当社では対応できません。
雨樋
干渉する場合は移設(振り直し)が必要となります。振り直しができない場合はサンルームの屋根上でカットして直接屋根に排水する場合もあります。
一般的な形状の雨樋でホームセンター等で手に入るのであれば当社で振り直しの対応が出来る場合があります。当社で工事をする場合は2~3万円の予算を見ておいた方がよいでしょう。
大きな庭石、植木、雑草
大きな庭石や大きな植木は当社では撤去や移動はできません。植木の枝払いだけであれば出来る場合があります。
雑草とりも当社ではできませんのでお客様にて事前に行っていただく必要がございます。雑草を抜いた後の防草シート工事は地域によっては対応が出来る場合があります。当方で工事をする場合はシート面積等によって金額は変わります。
立水栓やエアコン室外機は原則的に対応できませんとしましたが、関東の一部エリアでは対応できる場合がありますので現場調査を依頼するときにご確認ください。
その他の問題
物理的に取り付けは出来ても、法令等によって取り付けができないケースもあります。
事前にお客様で確認していただく必要がございますのでご注意ください。
地域
まず地域についてですが、防火地域、準防火地域、特殊指定地域の場合は法令に基づきサンルームを含むアルミ商品が取り付けできない場合があります。
詳細はお住まいの地域の都市計画課へご相談ください。
建ぺい率
建ぺい率とは敷地面積(建物が立っている面積)に対する建物面積(建物を真上から見た時の面積)の割合をいいます。都市計画法や建築基準法で地域ごとに上限が定められています。建ぺい率をオーバーする場合は取り付けすることはできません。
詳細はお住まいの地域の都市計画課へご相談ください。
集合住宅
マンションやアパート等の集合住宅には原則的に取り付けすることはできません。壁に穴をあけて取り付けする商品になりますので退去するときに問題になることがあります。例外としてオーナー様からの依頼の場合のみ対応できる場合があります。
高層階
サンルームは耐風圧強度の関係でほとんどのメーカーで2階までしか取り付けができないことになっています。出幅サイズも壁から柱芯まで1.8m以内という制限もあります。2階のサンルームはベランダと同じ寸法になることがほとんどですので出幅が大きいベランダには取り付けができない事が多いです。
設置が難しい場所への施工事例
設置が難しい場所へ施工した事例をご紹介いたします!
サッシ上に屋根を付けるスペースが無かったのですが・・・
住宅サッシ上に屋根を付けるスペースが無かった為、ベランダ面より屋根を出す納まりでした。ベランダ下の側面の納まりと屋根部の加工に苦労しました。まだウッドデッキとなるべく段差がつかないように留意しました。
ベランダ壁の高さや壁側に段差あったのですが・・・
ベランダ壁の高さに段差、左右の出幅が違い、壁側も段差ありと加工のオンパレードでしたが、うまく合わせてきれいに納めることができました。苦労したところと言えば屋根部分の加工と段差処理といったところです。
既存のデッキよりはみ出してしまう収まりでしたが・・・
既存の人工木デッキの上にサンルームをのせたいという現場でサンルームがデッキよりはみ出してしまうという納まりでしたが下枠を受ける土台を作成して納めることができました。出来上がったサンルームにお邪魔させてもらいましたが、ウッドデッキの上に絨毯を敷いていてとてもセンスの良い素晴らしい空間でした。感動しました。
まとめ
今回は「サンルームの取り付けできないケース」をご紹介しましたが、折角、縁あって当社にご相談いただいたお客様には、できる限り工事のお手伝いをしたいと考えております。
現場調査にお伺いしてどうしても工事が出来ない場合にはご説明した上でお断りしていますが、当社のノウハウで対応できるのであれば規格外工事であってもお客様のご了承をいただいた上で工事をしております。
当社は現場調査もお見積りもベテランのスタッフ揃いですので他社で断られてあきらめていた工事であってもご遠慮なくご相談ください。20年以上の豊富な実績をもっての夢のサンルーム造りのお手伝いをさせていただきます。
また、サンルーム.COMでは、オンライン相談にも対応しておりますので、「ここにサンルームをつけたい!」と考えている設置箇所の写真をお送りいただければ、プロの目で取付け可能かどうか判定いたします。
エクステリア工事のご相談、お見積りのご依頼など、
経験豊富なアドバイザーにお気軽にご相談ください。
大体いくらぐらいかかるか大まかな見積りが欲しい
ウチに設置ができるかどうか不安なので相談したい
まずは対面せずに相談や見積りをしたい
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