お客様から「雪に強いサンルームはどう選べばいいの?」「サンルームに雪が積もったら、どうしたらいいの?」というご質問をよくいただきます。
今回はそのような方のために、積雪への対策や商品の選び方についてお話いたします。
サンルーム特集
サンルームの積雪対策を解説
雪の重さには注意が必要
最近の天気は読めません。暖冬だと言われていても突然の大雪となることも。万が一の備えは重要です。
ふわふわの新雪はたっぷりと空気を含み、そんなに重さを感じません。1立方メートルあたりの重さは、30~150kgと言われています。
さらに、積もり続けるうちに圧密が進み、グッと重さを増してきます。しまり雪と呼ばれるその重さは、1立方メートルあたり150~500kg!大きな変化にビックリですよね。
このように、“雪は状態によって重さが全く異なる”ということを意識しておかなければいけません。
サンルームのカタログを見ていると、“耐積雪強度”と書いてありました。これを見て選べば大丈夫ですか?
耐積雪強度を参考に選んで欲しいと思います。ただしこれは、“新雪”で換算している強度となりますので、注意してください。
耐積雪強度を見てみましょう。
対応の積雪量が記載されていますよね。
例えば、一般地域用である20cmタイプ、積雪地域用の50cmタイプ、そして商品によっては、多積雪地域用の100cmタイプといった感じです。
これを見て、「なるほど。では、うちの地域だとこの位でいいだろう」と目安にして欲しい数字となります。ただ、この積雪量は、新雪で換算しているということを忘れてはいけません!ふわりと軽い状態の雪であり、しまり雪の状態ではないのです。
つまり、過信は禁物ということです。
水やお湯を掛けてはいけないそのワケ
車のフロントガラスに降り積もった雪、お湯を使って溶かしている方を見かけます。
でも、これは、とても危険な行為!冷え切ったガラスが急速に温められ、割れに繋がることがあるからです。では、サンルームの場合はどうでしょうか。
サンルームは、そう簡単に割れないですよね?
確かにサンルームは割れには強い素材を使ってありますが絶対お湯をかけてはいけません。
サンルームの屋根材はポリカーボネート製。ガラスではないし、割れに強い素材だから大丈夫では?と思われるかもしれません。
実際、解け落ちることを狙って、水やお湯を使い、雪下ろしの手間を省こうとされている方はおられます。
しかし、これはとても危険な行為ですので、決してやってはいけません!
というのも、割れる割れないではなく、注目して欲しいのは、水やお湯をかけた時点での雪の重さ。雪に水やお湯をかけることにより、一気に重さが倍以上になってしまうのです。
そしてその重みで、屋根が破損してしまう事例も……。
水やお湯をかけることで雪が解けて流れる効果を得るためには、ホースで撒く程度の分量では全く足りません。
もっと多くの量を一気に撒く必要があります。そんなことは、到底無理なこと。ましてや、屋根の破損というリスクを背負ってまでする意味は無いでしょう。
1ランク上の積雪強度が安心
気象庁の出した過去30年間のデータを平均すると、年間降雪量は73cmです。
つまり、雪の降るエリアでは、かなり多い量が降っていることが分かります。
さらには、47都道府県中、23の都道府県で年間10cm以上の降雪を観測しており、積雪に備えた対策が必要な地域は意外に多いと言えるのです。
私の住む地域は、普段は降らないのですが、昨年大雪になってビックリしました!
雪に慣れない地域の方は雪下ろしの経験もなく、突然の大雪は戸惑いますよね。
昨今は、異常気象が起こりやすくなっています。
あらゆるエリアで、想定外の降雪や大雪の可能性が高まっていますので、対策をしておくと安心です。
ぜひ、「うちのエリアは大丈夫だろう」で商品選びをするのではなく、「万が一に備えた」商品選びをして欲しいと思います。
サンルームをお選びの際は、1ランク上の強度がオススメです。
積雪100cm地域用のサンルーム
多積雪地域用サンルームの施工例
サンルームの雪下ろしはどうするのか
サンルームの安全性を保つには、やはり、こまめな雪下ろしは必須です。
「そのうち」ではなく、「前もって」することを心がけて欲しいと思います。
雪下ろしは、余裕をもって行ってください。
雪下ろしを今までしたことが無いので、何を使うのか、どうすればいいのか、全くわかりません……。
業者さんに依頼したほうが安心ではありますが、参考までにご自身でする方法をご紹介しておきます。
サンルームに使われている屋根材は、ポリカーボネート。ガラスよりも強度のある強い素材です。
とはいえ、雪下ろしの際、金属製のスコップでガシガシと作業をしてしまうと、傷がついたり、その傷から破損が進むなど、危険です。
金属製ではなく、プラスチック製の雪下ろし用スコップを用意しましょう。
また、脚立も必要です。屋根部分まで届くサイズの脚立も用意してくださいね。もし、2階のベランダから届くようであれば、そこから作業してもいいですよ。
雪下ろしのポイントは、優しく!
屋根材をガンガンと叩くような作業にならないよう、気を付けましょう。
そしてそのためには、雪の圧密が進み、氷のように固まった後では難しくなります。ふわっとした雪であるほど作業は容易。雪下ろしは、新雪である早いうちに行ってくださいね。
もし、「難しい……」と思うようなことがあれば、雪下ろしを行ってくれる業者に依頼することをオススメします。無理をすれば、屋根の破損だけでなく、ケガをすることも。業者の方は慣れていますし、道具も揃っているので安心です。
今回は、サンルームやテラス屋根の積雪対策について見てきました。
多積雪地域用商品の選び方などご不明な点がありましたら、何でもお答えいたします。
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